小学生がすべきピッチング・速い球を投げるには 連載コラムNo.4:内海哲也投手の元パーソナルトレーナー保田貴史】

第4回目の今回は、「小学生のうちにすべきピッチング」「科学的な研究に基き、速い球を投げるには」というった所にフォーカスしていく。

保田トレーナーは故障に苦しむ選手を数多く見てきた経験から、やはり少年指導の大切さを改めて感じた。

そこで、運動能力の基礎となる少年期に 自分の身体を思った通りに動かせるようにする をテーマに 感覚を磨くトレーニング を指導し、スポーツの未来発展を願っている。

トレーニング=技術向上 プラス、ケガをしにくい身体づくりになるように動作、身体、心を大切にしているトレーナーである。


「速いボールを投げられる原理とは」

 

速いボールを投げたい!
野球をしていると、誰もが思う気持ちではないでしょうか。

そこで!
速いボールを投げるにはどうしたらいいのか考えてみたいと思います。


マウンドはなぜあるのか

考えたことはありますか?

野球博物館で、調べた事があるのですが、
初めはマウンドがなく、下投げで打者が有利な状況下で行われていました。

三振を取るというよりも打った打球を処理してアウトに出来るかが勝負だったそうです。

しかし、投手があまりにも不利過ぎるので上から投げれる様にしたが、それでも打者有利だったので、更にマウンドを作り
打ちにくい状況を作ったと書いてありました。

初めのマウンドは、ただただ山を高く積んだもので高さの規定がなく約50センチだったそうです。

そうすると今度は
角度がつきすぎたり
スピードが、速くなりすぎて
打者が打ちづらくなり過ぎたそうです。

それでは、面白くないとマウンドを削っていって、ちょうどいい案配な高さになったのが25.4センチだった。
それが今のマウンドのルールだそうです。

なぜ、今回マウンドの話を長々書いたか?
そこにヒントがあるからです。

つまり

低い所から投げるよりも

高い所から投げた方が速いボールが投げられる

ということなのです。

 


「回転半径✖︎回転」

ある研究データを見ると
ボールのスピードと身長には
相関関係があると言われています。

投げるという動作は
関節の回転運動によって得たパワーを
腕、指先、そして、ボールへ伝える
これが大きければ、大きいほど速いボールが投げれるのです。

最終的にボールに力を伝える
手や腕の速さは

回転半径✖︎回転

の速さ で表せます。

身長が高くなり、腕の長さが長くなれば
回転半径は大きくなります。
回転の速さを速くするには
筋力発揮能力が必要です。

速いボールを投げるには、
身長(腕の長さ)と筋力が必要ということです。


「身長・筋力の遺伝要素」

 

プロ野球選手の平均身長は、182センチ
大谷翔平選手は、193センチ
少年野球で速いと言われる選手は、
身長高くないですか?

身長は遺伝の要素が強く80%
伸びるタイミングも遺伝率が80%
とも言われています。

筋力は環境要因が強く遺伝率は50%前後

だからこそ成長期を迎える前の小学生、中学生の間は、自分の身体を上手く使うことで少しは速くなることはあっても、ボールのスピードを求め過ぎてもいけないのです。

だからといって、思いっきり投げるなって事ではないですよ。


「長い目で見ること」

成長期を終えるまでの段階では、ボールが速くなりにくいと思って見ておいた方がいいということです。

筑波大学の研究では

小学生の段階で身体が耐えうる投球スピードは104キロと言われています。

それ以上だと身体に負荷が、かかり過ぎるとも。

だから今、小学生に出来る事は
スピードボールを投げれるようにする努力に重きを置き過ぎるよりも
身体の使い方を良くする事
コントロールをよくする事
ではないでしょうか。