第5回目の今回は
「野球が上達するために必要とされる反復練習の正しい量」と「量をこなす事の大切さの科学的な意味」といったところを紐解いていく。
保田トレーナーは故障に苦しむ選手を数多く見てきた経験から、やはり少年指導の大切さを改めて感じた。
そこで、運動能力の基礎となる少年期に 自分の身体を思った通りに動かせるようにする をテーマに 感覚を磨くトレーニング を指導し、スポーツの未来発展を願っている。
トレーニング=技術向上 プラス、ケガをしにくい身体づくりになるように動作、身体、心を大切にしているトレーナーである。
「技術を、習得するには量をこなさなければならない」
これは打撃の神様と言われた川上哲治さんの話です。
当時、ボールが止まって見えたと言いていました。
空振りなんてとんでもないと言っていたそうです。
ボールが止まって見えたら三冠王を3度も納得ですよね。まさしく神の領域です。
だが、裏を返せば、そんな偉大な打者ですら6割強は凡打に倒れ、首位打者のタイトルさえ独占し続けることは叶わない。
なぜなら、ゴルフのように止まったボールを打つのではなく、相手投手が投げてくるボールを打つからそりゃそうです。
わかり切ったこととはいえ、バットを振るという作業はとても奥深いものなのです。
「1番の近道とは」
結局、何かを極めようとしたら
・考えるよりも実践してみる
・何度も何度も繰り返して打ち込むみ、自分の技を作り上げる
これが一番の近道。
『論より証拠』なのです。
「運動学習のガイドライン」
運動を学習する為の基準、Kottke(1980)の「運動学習のガイドライン」というのがあります。
・数十回の反復によって、課題を意識できるようになるが、運動記憶には何も残らない。
・数百回の反復によって、運動記憶は弱弱しく残るが短期間で忘れてしまう。
・数千回の反復のよって、運動記憶は確立されるが、高度な技術運動では不十分である。
・十万回の反復によって、有能で一貫した運動として運動記憶に残る。
・数百万回の反復によって、高度で熟練した運動技能として完璧に運動記憶に残る。
このように具体的に数値化されています。
1日に100回の練習をしても、1000回やろうと思ったら、十日必要になります。
100万回となると、1000時間かかる計算で、かなりの『根気』と『継続力』が必要になります。
「本当に必要な2つのものとは」
つまり技術を習得するには
•長く続ける意思
•丈夫な身体 が必要となるのです!
またこの記事に書いたように全体練習だけでは時間が足りません。