目次
CT%(Cutter Percentage)について
2.定義・概要
CT%(Cutter Percentage)は、ピッチャーが投げる全投球のうち、カッター(カッターボール)を投げた割合を示す指標です。カッターボールは、通常のフォーシームやツーシームに比べて、横方向に変化する特性を持ち、打者のタイミングを外すために使用されます。CT%は、ピッチャーがどれほどカッターを積極的に使っているかを把握するための指標となります。
3.詳細説明
カットボール(カッター)は、速球に近いスピードで投げられ、打者のバットに接触する際に、横方向に急激に変化します。この変化により、打者が打ちにくくなるため、特に制球力が求められる球種です。
CT%は、ピッチャーの全投球数の中で、カットボールがどの程度占めているかを示す割合です。カッターを多用するピッチャーは、相手打者に対して強い影響を与え、打撃を制限することができます。
CT%は、以下の式で計算されます。
CT%=(カッター投球数全投球数)×100CT\% = \left( \frac{\text{カッター投球数}}{\text{全投球数}} \right) \times 100CT%=(全投球数カッター投球数)×100
例として、1試合でカッターを30球投げ、全投球数が100球だった場合、CT%は以下のように計算されます。
CT%=(30100)×100=30%CT\% = \left( \frac{30}{100} \right) \times 100 = 30\%CT%=(10030)×100=30%
- 低いCT%(5%〜10%): カッターをあまり使用しないピッチャー。フォーシームやツーシームが主な球種である可能性が高い。
- 中程度のCT%(10%〜20%): カッターを戦略的に使用しているピッチャー。打者に対して変化球の多様性を持たせるために、カッターを使い分けている。
- 高いCT%(20%以上): カッターを多用するピッチャー。カッターが主力球種として機能しており、打者との駆け引きにおいて重要な役割を果たしている。
6.関連項目
- カッター(カッターボール): 速球に似た球種で、横方向に変化することが特徴。
- ピッチングスタイル: ピッチャーが使う球種や戦略を総称して表す用語。
- フィールド・プレイ・パフォーマンス: ピッチングやバッティング、守備など、選手の総合的なパフォーマンス。
2025年シーズンにおける、カッター(CT%)を多く使用している選手については、シーズン中に最新のデータをもとに確認が必要です。一般的に、NPBでカッターを得意としている選手は、制球力が高く、打者を欺く技巧を持つピッチャーです。過去の例としては、福岡ソフトバンクホークスの千賀滉大投手などが挙げられます。
MLBにおいても、カッターを多用する投手は多数います。近年の例では、ニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジに対してカッターを多く投げる投手や、カッターを得意とするクリス・セール(ボストン・レッドソックス)などが挙げられます。シーズンの進行により、特定の選手のCT%をランキングとして見ることができます。