目次
DPR(Double-Play Runs)とは?— 併殺プレーが生み出す守備の貢献度を測る指標
2.定義・概要
DPR(Double-Play Runs) は、選手またはチームが ダブルプレー(併殺)によってどれだけ失点を防いだかを示す指標。
具体的には、ダブルプレーを成立させることで防いだ得点の合計 を数値化したもの。
3.詳細説明
守備におけるダブルプレー(DP)は、ピンチを切り抜ける重要なプレー。DPRは、
「ダブルプレーがなければ、どれだけの失点が発生していたか?」を考慮し、得点期待値(RE:Run Expectancy)を基に算出される。
DPRの特徴
✅ 高いDPR = 守備力の高い内野陣がいる証拠!
✅ 二塁手(2B)、遊撃手(SS)、一塁手(1B)の守備力が大きく影響
✅ 投手(P)もゴロを打たせる能力が高いとDPRに貢献する
DPRは 得点期待値(Run Expectancy, RE) の変化を基に計算される。
DPRの計算式(簡略版)
DPR = ダブルプレー発生前の得点期待値 – ダブルプレー発生後の得点期待値 の合計
例:無死1塁の場面で6-4-3のダブルプレーが発生した場合
🔹 ダブルプレー前の得点期待値:0.85点
🔹 ダブルプレー後の得点期待値:0.25点
➡ DPR = 0.85 – 0.25 = 0.60
このように、1つの併殺で0.6点分の失点を防いだ と評価される。
ポジション別DPRの目安(シーズン平均)
🔹 内野手(特に二塁手・遊撃手):+1.0~+2.5
🔹 一塁手(併殺の最終処理):+0.5~+1.5
🔹 投手(ゴロを多く打たせる):+0.3~+1.0
✅ DPRが+2.0以上の選手は、守備で大きく貢献している!
6.関連項目
🔸 DP(Double Plays) – ダブルプレー全体の記録
🔸 DPT(Double Plays Turned) – 併殺に関与した回数
🔸 UZR(Ultimate Zone Rating) – 守備範囲を評価する指標
🔸 DRS(Defensive Runs Saved) – 守備による総合的な失点防止能力
🏆 源田壮亮(埼玉西武ライオンズ) – 圧倒的な守備範囲で高いDPRを記録
🏆 菊池涼介(広島東洋カープ) – 守備範囲と素早い送球で併殺を量産
🏆 坂本勇人(読売ジャイアンツ) – 長年にわたる安定した守備で貢献
🏆 アンドレルトン・シモンズ(元LAA) – 近年最高レベルの守備職人
🏆 ノーラン・アレナド(STL) – 三塁守備からの素早い送球で併殺を完成
🏆 マーカス・セミエン(TEX) – 二塁守備でDPRが高い